「俺達はカップル?」


「もちろん」


少なくとも周りのみんなはそう思ってる。


「じゃ、こっちに来いよ」


何だろうと思って側に行くと、翔くんはあたしにキスをした。


チェイサー


あたしはそっとキスを返した。


「なあ。お前、何か急いでいないか?」

翔くんが言った。


「急いでるって?」


「まるで時間がないように色んな事しようとしてるぞ」


だって十年間を取り戻さなきゃ


「あんまり急ぐな。時間はたくさんあるんだから」


「うん」


「お前がどこかに行きそうで、何だか心配なんだ」