氷狼―コオリオオカミ―を探して

意外だった。


「あたしの病気が治るようにとか、ドナーが見つかるようにとかじゃなかったの?」


イタチはうなずいた。

「最初にチェイサーから『ハルカ』は病の床に伏せっていると聞いていたのでね、わたしも不思議に思って彼に尋ねたのだ。彼は『不幸なのは病であることではなく、病のせいでやりたい事が制限されることだ』と言っていた」


――やりたい事はできるのか?


あたしにきいたチェイサーの言葉がよみがえる。


――俺がきいているのは結果ではなく、過程の事だ

――例えば、走りたいと思った時に走ることができるのかと尋ねているのだ。速くではなくとも


チェイサー

ショウ君

あたしは今までずっと、あなたの願い事に守られて生きてきたんだね。

あたしの幼い愛情をあなたがどれくらい大切にしていてくれたか、今よく分かった。