氷狼―コオリオオカミ―を探して

「あんたは楽しそうだったよ、トムボーイ」

「女の子と男の子といた」

「チェイサーは嬉しそうで」

「寂しそうだった」

「知り合いかときいたんだったよな?」

「きいた、きいた」

「『覚えていない』て言った」


あたしはいつかチェイサーがやったように、手を振って狐達を黙らせた。


「いっぺんに話さないで」


「じゃあオイラが話す。チェイサーはあんたの思い出大切にしてた。あんたを見かけた後、ひどく落ち込んでた」


「ねえ、あんた達」

あたしは鼻をすすった。

「あたしを泣かせてどうすんのよ」


「チェイサーの心を知っておいてもらいたいのだ」

イタチが言った。