氷狼―コオリオオカミ―を探して

「こんなのあたしが着るなんて馬鹿げてるよね」


「そうでもないぞ。チェイサーは長いことビーズ玉のブレスレットをしていた。あなたからもらった物だと思うがね」


「あー」

あたしは恥ずかしくて顔を覆った。

「幼かったからね。くだらない物、たくさん押し付けプレゼントしてたんだ」


「狩りの途中で紐が切れてな、とても残念がっていた」


「あんな物大事にしていてくれたんだ」


「あなたの事をとても大切に思っていた。冬にこの街に来る度に、あなたの部屋の窓を見上げていたよ。わたしはてっきり彼の家だとばかり思っていたが」


「そういえば」

狐達が言う。

「幾冬か前、あんたを見たよ」

「そうそう『玻璃の谷』で」

「夜に勉強にする所で」


それって塾?