ずっと話しかける勇気がなかった私に 神様は一度だけチャンスをくれた。 同じ班の男の子が休んだ日。 その子と家が近い子に、その子の連絡帳を渡すことに。 そして先生は……班長だった私にこう言った。 『家が近い子聞いたら4組の江崎君だって、江崎君に渡してくれない?』 ――トクンッ 名前を聞いただけで反応してしまう私。 私が……届けるんだよね? 届けなきゃ……。 この強い意志は私が班長だから…? ううん 江崎君に会いたいから。