誠也の部屋に着いた頃には 辺りはすっかり暗くなっていた。 「ご飯、…どうする? 簡単なものでいいなら、作るけど」 誠也の問いかけに 私は、答えた。 「誠也の…玉子丼が、食べたい」 「玉子丼?」 「うん。…いつも、作ってくれた。 とても美味しかった」 「………うん。わかったよ、待ってて」 彼はスーツの上着を脱いで 慣れた手つきでネクタイとカフスボタンを外し、 袖を捲りながらキッチンへと向かった。