「…!!」 美沙が驚いた顔をして 俺を見た。 …瞳と頬に、涙が光ってる。 しばらく無言でお互いの目を見る。 俺は……彼女にそれを言わせて 何をしたいのだろう。 無理矢理言わせても 悲しいだけなのに。 ――――『誠也、好きっ。 だーい好き。愛してるからね』 いつも可愛い笑顔で 言ってくれた、彼女が 今は………涙で濡れた顔を 戸惑いながら俺に向けている。