「嫌だ…、帰りたくない。 誠也と……いたいの」 私の言葉に彼は、ふう、と息を吐いて 静かに言った。 「美沙、俺はもう君の我が儘は聞いてあげられない。 君を、もう、……好きじゃないから。 美沙はもう、俺の大切な人じゃないから」 「…!」 私は彼を抱き締める腕を離して 彼を見上げた。 ダメ…、泣いたら。 泣いたら、誠也を困らせる。 二年前に彼を裏切った上に 今になって更に困らせるなんて。 私…、最悪だ。