扉を開けて


木芽の病気はこの日を機に一気に悪くなっていった
一日の半分以上を睡眠に費やしている

今日も本を読もうと書庫へ向かうと、本棚にもたれて木芽が寝ていた
周りに本が散乱しているからおそらく本を選んでいる途中にでも寝たのだろう

僕は落ちている本を拾い、棚に戻した
そして自分の読む本を適当に取り、木芽から少し離れた棚にもたれ読み始める

元々日の当たらない部屋な上、今日は風も少し強いので、とても過ごしやすい
テンポよく自分のめくる紙の摺れる音のみが響いている