扉を開けて


夏休みも半分を過ぎた頃、キヨが西瓜を買ってきた

木芽が頼んだのかと思ったけれど、キヨは庭で取れたのでと言い、水を並々と入れた盥に西瓜を入れた
その様子を眺めてから木芽を探す
西瓜割りをしたいと言い出しそうだと思いつつ、いつも木芽がいる箇所を見て回る

木陰が気持ち良い縁側、木芽の育てている向日葵が咲いている庭の一角、木芽の部屋、涼しい書庫と見ていき、書庫の本棚にもたれて寝ているのを発見した

「木芽、キヨが西瓜持って来てくれたぞ。起きろ。」

そう呼びかけると、木芽はうっすらと目を開けた
おぼろげな目で僕の姿を見つめた

「…あ…坊ちゃん、ごめん…もう少しだけ、待って…て…。」

そう呟くと木芽はもう一度目を閉じた

最近ふと思ったのだが、日に日に木芽の睡眠時間が増えているような気がする
疲れているのだろうか
一応病弱だというし、慣れない場所で気疲れしているとも考えられる
きっとすぐに元に戻るだろうと思い、僕はその場を離れた