「えー!希と¨ダンケ¨行こうと思ったのに!」 がっくり肩をさげる私の横で繭が落胆の声をあげた。 繭は小学生の頃からの親友で、背丈は小さいけれど活気的で私とは対象的なかわいらしい女の子だ。 「私も、ダンケ誘うつもりだっのに…」 「希が終わるの待ってようか?」 「ううん、時間かかるかもしれないし、繭は先に帰ってて」 「そっかぁ…」 繭はため息まじりに「また連絡するね」と呟き、教室を去っていく。 その後ろ姿に手をふりながら、本日10回目のため息を再びはいた。