カッと体温が顔一点に集中するのを感じて、私は慌てて俯いた。


言われなくとも分かってる。

今回で私が歩むこれからの道が決まるわけじゃない。

分かってるけど…


適当でもでたらめでも、おおよその¨これから¨すら、私には思いつかないんだから仕方ないじゃないか。


「おおきなお世話、よ」


俯いたまま、私も小さく呟く。隣の彼だけに聞こえるくらいの小さな小さな呟き。


返事はなかった。
変わりに終了のチャイムがなり、結局私は白紙のまま提出することになった。