彼×××彼女



「なになになに?」


「えーと…風邪ってきいたから。で、先生が見舞い行ってこいって」


驚く黒川に、差し入れを渡す。少しだけ触れ合った指先が熱い。



「気を遣わなくて良かったのに…ありがとな」


「や!たいしたものじゃないし…風邪と言えばこれしか思いつかなくて」



レトルトのおかゆを取り出しながら


しいて言うなら作ってくれよって感じだけどなぁ〜
なんて


冗談まじりに笑う黒川は、熱のせいか頬がピンクにそまっていた。