時刻は朝8時ジャスト。
夏休み一日目のこの日は、本来ならまだ夢の中。


けれど担任から強制的に、花壇の水やり係を命じられ、しぶしぶここにいる。


同じく横には納得いかない表情の黒川が立っていて…


「おはよう」


なんて、最小限のあいさつだけを交わして無言の数分。沈黙が痛い。


「はい、おはよーさん」


そこへ5分程遅れて担任がやってきた。


沈黙に耐え切れなかったから、一瞬だけ先生が救世主に見える。