サイレント

「んっ?なんじゃ。」

『マジックレントって何?つーか、なんにもしてないのに、あいつ爺さんをみたら逃げたよね?』

「うーん。難しい質問じゃな。まぁとりあえず酒場を出よう。ここはどうも好きになれん。」

おい爺さん、さっき楽しそうに酒飲んでたじゃん。

まぁツッコミは後にしてさっさと、こんなトコ出るか。




―1時間後―
『じっ爺さん。疲れたから休もうよ』
ダダをこねるユウキに冷たい目で言った。

「たかが1時間歩いただけで、もう疲れたか」
そう言ってまた、しずかに歩く爺さん。

まったく。爺さんは疲れねぇのかよ。
ユウキはしぶしぶ、歩きはじめる。





3時間は歩いただろうか?

やっと村が見えた。

『やったー村だ、村!さっそく宿に…。』

「ユウキ気を引締めろ。囲まれた…。」

『えっ、何言ってんの?』

「来るぞ」

「へへへ。有り金ここに全部置いてきな。命は助けてあげっからよ。」

『爺さん、早く金渡して逃げよ。』

面倒な事に、関わりたくないおれは、小声で言った。

でも爺さんは・・・。

「あいにく、金は持っとらん」

「何?」

「キサマらにやる金はな。」

「そうかい。そんなに死にたいか。やれー!」

『おう』

うっ10人位出てきた。あー今度こそ死んだ。
おれの人生終わんの早かったなぁ。

「ユウキ!そろそろ現実の世界にもどって闘え!」

『はっ?勝てるワケねぇじゃん』

「そうそう。勝てるはずねぇよ。こっちには魔道使様が付いてるんだからな。さぁあ願いします、魔道使様」

「よかろう」

ガラ悪!なんだよ、あのムダに大きい黒いマントに杖って。ダサッ。オタクかつーの。

「まず、小僧からだ。いや、爺さんにしよう。そして小僧は売るとしよう」

「フフフ。貴様にワシが倒せるのか?」

「ククク。ラ・メ・ドール!」

前に見た火の魔法だ。しかも爺さんのより大きい。

「ハッ!」

『爺さん危ない!』

「大丈夫じゃ」

爺さん余裕!!!!!

「リフレクション!」