サイレント

バキィーーン

うわっ、なんだよ。これ。

目の前にでっけぇバリアーみてぇなもんがあるけど。

「おれの“ラ・メ・ドール”が…。」

あれ、驚きすぎて固まってないか、あいつ。

「ほー、ナカナカの威力じゃ。」

だから爺さん余裕かよ。

「うわーー!」

あーあ、用心棒の魔道使が逃げちゃってる。

「「魔道使様ぁ~、待ってくれー!」」

「逃がさん。グリフィール!」

空気が見える球体になっていく。

ドォーン

「「うわーーーーーーーーーー!」」


えええぇぇぇぇええ!

なんだ、この魔法。

たかが風でアイツらを、ふっとばしやがった。

俺も、開いた口がふさがらねぇ。

「・・・さぁ、宿に行くとするかのぉ。」

『待ってよ、爺さん!』