その日は結局、少し話しただけで終わり王子たちは帰っていった。




「お母さん!私、結婚したくありません!」


私は抗議しに言った。


「なにいってるのアンヌ?玉の輿のチャンスなのよ?」


王子たちが帰ったのにも関わらず、お母さんは私のことをアンヌと呼んでいる。


「でも!!」


「あなた、別に好きな人なんかいないでしょ?せっかくのチャンスを無駄にするの?」


お母さんは、さらにつづける。


「今まで、生かしておいてよかった!これでうちも上流階級の仲間入り!!」


もはや私の言葉も聞いていない。


私は、たまらなくなり部屋に行こうとした。


「あ、アンヌ。あなたの部屋は今日からここよ。」


「え?」


その部屋は、前まで客室だったところだ。


必要な調度品は全てそろえられ高級品。


クローゼットには、たくさんのドレスがあった。


「いい?あなたはもうすぐこの国の姫になるの。このぐらいの物をもっていなきゃ恥になるわ。」


急に態度が変わったお母さん。


私はもやもやしたものを抱えながら何年ぶりかのふかふかのベットで眠ったのだった。