「恐れ多いことをする人もいるもんだ。」


度胸があるなーと王子に近づく三人組をじっと見ていると気が付いてしまった。


「…お母さんとお姉ちゃんたちじゃん…」


一体、なんの用事があるのだろうかと興味がわき、少し近づいてみた。


「あの…ルイ王子…」


「なんですか?」


お母様が話しかけると王子は振り返った。


「私、カルメン=バルトと申します。私の娘がぜひともルイ王子とお話したいと…」


「はぁ。」


「私、カトリーヌと申します。」



「私はカロリーヌです。」


「はじめまして。私はルイ=アランです。」


そういって、王子はさわやかな笑顔をむけた。


「あらま、三人とも真っ赤だわ。」


よくみるとまわりの娘たちも真っ赤だ。


「確かに、惚れ惚れするし見とれるけど顔が赤くなるほどかな?……あ、このソースおいしい…」


私は料理を口にしながら事の次第を見ていた。