「恋人は、指輪をして
恋人の証拠を持つ
だけど、友達は証拠なんてないでしょ?
証拠なんていらないのかもしれない…
だけど、私にとって聡史は
初めての友達だから
本当に友達なのか不安になるの
木曜しか会わないし…」
「ぁ…」
「普通の友達のように
自分の好きな食べ物とかを
飲み合ったり、食べあったり
したかった」
ハナは、拭いた頬にまた涙を浮かべた
俺はポケットから、
朝もらったポケットティッシュを取り出した
「ん、拭けよ」
「いい…いらない」
「ミルクを飲むのも、飲み終わった後もイヤな顔をしてしまったのは…
俺が牛乳を嫌いだから
それに、間接キスを嬉しくないって言ったのは、
俺とハナは友達でも、
俺とハナは男と女で…
俺が間接キスを嬉しいって言ったら
それじゃ…俺が、
キスを喜んでるみたいだろ?」
「喜んでほしかった」
「キスを喜ぶのは恋人同士だろ?
間接キスは
確かにイヤじゃなかったよ?」

