その頃、慎吾はりおんと旧校舎にいた。

「あのね・・・りおん君。私ね、体、元に戻ったの・・・。だから私、美佳よ・・・」

慎吾は不自然な口調で言った。

「え、慎吾じゃないん? ふーん。まぁ戻って良かったね。で、何の用?」

そこに三人が到着した。
美佳は状況が呑み込めなかったので、とりあえず言われた通り黙って会話を聞くことにした。

慎吾が緊張したまま答える。

「あのね・・・急に、ごめん。
 私、りおん君が好きなの! 分かってると思うけど・・・ずっとずっと好きだったのよ。どうして返事をくれないの? 私・・・待ってるのに!」