しかしステージぎりぎりのところでうまくバランスがとれずにそのまま落ちてしまった。

近くにいたりおんと拓也は、すぐさま駆け寄ってきた。

美佳は遠ざかる意識の中、聞き慣れた声を聞いた。

「美佳さん・・・。ねぇ美佳さん・・・?」

その温もりの方へそっと手を伸ばす。

(・・・慎吾くん)


それでも、世界はまわる。