それでも世界はまわる

練習をたくさんした場面だ。そして、思い出のある場面でもある。

りおんが連れ出してくれて、自分の気持ちを伝えることができた。自分を見守っていてくれた人のことにも気が付けた。

運命を、変えた。

美佳はこの場面を精一杯演じようと思った。
誰のためでもない、自分自身のために。

例えあんな事件起こっていなくてもがんばっていたのだろうが、それ以上に、もっともっと。

「そちはどこの出身じゃ?」

氏源が右を向くと、お春は答える。