神宮姫伝



先程までいたソファーに腰掛ける
のかと思えば昴に腕を引っ張られ
祐希たちも屋上の扉にむかっている。


「…どこ行くの。」

そう聞くと昴は楽しそうに笑い
答えた。

「俺等の“居場所”だ。」

“居場所”ねぇ…

あたしはそんな場所とうの昔に
なくなってしまった。