「俺飲み物なんか買ってくる。……顔冷やすにも最適だしな?」
ニヤリと笑いながら話す昴に 意地悪、と言えば笑いながら屋台の方へと消えていった。
「………やっぱり好きだなぁ、」
私を救ってくれた人、――この世で一番愛しくて、……もしかしたら、ううん、自分自身よりも大切に出来る命よりも大切な人はきっと昴一人しか居ない。
(……あたしって結構、いや、かなり?重いかもしれない)
遠ざかる昴の背中を見て溜息混じりに愛を伝える。
*
「―――遅い」
遅い遅い遅いっ!いくら何でも遅すぎる。
確かに混んでいるとは言え昴が買いに行ってから、もう二十分は経っている。
(………喧嘩、とか?)
あれでもやっぱり族の総長。無闇に喧嘩を吹っ掛ける奴もいないとしても……祭りだし気が大きくなる輩も少なくはない。
(負けないとは思うけど……)
そこまで考え、パンっと頬を叩き立ち上がる。
「……あたしも喧嘩したいな、」
まだ神姫の名は廃れてない……多分。


