名前も知らない女が、
屋上から出て行ったあと、
普段じゃありえないほどに、
静まり返っていた。


「椎!! 大丈夫か!?」

あの女の拳を受けたのは、椎と隼人。

「なんなんだよ、あの女…」

服をめくると椎の腹には、拳のあとが
くっきりと残っていた。

「やべぇな、これ」

内出血してんじゃねえ?ってくらい

青くなっていた。