【長編】雨とチョコレート



「しのが言う”証拠”になるかどうかはわかんないけど、1個だけあるよ」

しのは黙り込んでしまった。
目すらあわせてくれない。


軽く、息を吐いた。



「武明おじさんが悪いんだよ」


「はぁ?」



か・・・かわいくねぇー・・・・。

俺のこと、『何いってんだ、こいつ』って目で見てる。
普段はあんなに素直でかわいいのに。

今日は、なんだ・・・なんなんだ・・・!



「なんで武明おじさんの名前が出てくるの?」



でも、そういう疑問がわくのもごもっともだよな。


俺はまた話し始めた。



それから数十分――――