俺が不機嫌そうに視線を逸らしたことに気づいたしのは、ニヤニヤしながら神崎の隣に並ぶ。


「昨日ね、れい君電話で拗ねてたの」


そして、あろうことかとんでもないことを口走った。


「え、真山が!!!?」

「そうなの」


しののニヤニヤは止まらない。
同時に神崎もニヤニヤし始めた。


「真山・・」

「しの!余計なこというな!」


俺は飽くまで冷静にしのを制したつもりだった。
だけど、


「あ、やっぱり拗ねてたんだ!」


その一言に完敗する。


あー、もー・・・穴があったら入りたい・・・かも・・・。