目を覚まして間もない頃だった。
そのときも、彼女はカーテンをいじっていた。

その手を不意にとめて、振り向き際に口が動いた。

その顔は、真剣そのもの。


「れい君、謝ってよね」

「なにを?」

「私に心配かけたこと」

潤みそうな瞳に、情けない声が洩れる。


「あぁ…ごめん」