【長編】雨とチョコレート



邪魔だな…


しのが見えない。
いらっとしつつも相手に悪気はないと言い聞かせ、優しく振る舞う。


「ごめん、ちょっと避けてもらえる?」


精一杯の『作り』笑い。


だが、どうやら逆効果だったようだ。


「えぇ~なんでなんで?」


「ほら、卓球してんの見えないからさ…」


「櫻さん見てんの?
櫻さんみたいなの好みなの?」


み た い な の

だと!?


アホどもめ!


心の中では罵声を浴びせながらも、耐えた。


次の一言までは。


「もぉ、まやまくん趣味悪いよぉ」

「うるせぇよ」


いつもより数倍低いトーンだった。
あまりの低さに驚いたけど、俺より驚いていたのは、目の前の女の子たち。


おっといけねぇ。