だけど、まるで返事をするみたいに手をぎゅっと握り返してくれて、それが嬉しくて、うっかり顔がほころぶ。 最初はあった些細な抵抗も、あっというまになくなって、腕をひく自分の手からも力は抜けていった。 二人で来たのは屋上。 見よう見まねで鍵をほじくり回したら開いたんだ。 後ろから「犯罪だよ」って聞こえた。 「知ってる」 階段に響く、俺たちの小さな笑い声。