【長編】雨とチョコレート



ドアが開いた途端、家の中に飛び込んで、そのまま玄関に崩れた。


「…どうしたの?」


「と…り、あ、…えず……、タオル、」


ハァハァ息切れしすぎて、貸してくれまで言えなかった。

しのはパタパタとどっかに行って、すぐ戻ってきた。


そして、タオルで俺の頭をごしごし拭いた。

風呂上がりの犬とかねこみたいに、俺もじっとしていなかった。


「バッ…!自分、で、…できるっ…」


手でしのの手を振り払おうとしたら、しのが怒鳴った。


「疲れてんだから、じっとして!」


俺は、ビクッとして、そのまま黙ってしのの言うことをきいた。