【長編】雨とチョコレート


見なれた道路、塀、風景。


それなのに、ひどく懐かしい。



ぽつっ


鼻の頭になにか当たった。
空を見上げる。


ぽつっぽつっ


額と、目頭に水滴がついた。



ぽつぽつぽつぽつぽつぽつ……




げっ!

雨降って来やがった!




俺は急いで、よく知ってる家まで走った。


3分も走ってない。


けど、目的の家は見えてきた。


しのの家の柵…門についたインターホンの前。
そこにたどり着く頃には俺の息は切れていたし、びしょぬれだった。


急いで、インターホンを押す。