【長編】雨とチョコレート



「神崎」


さっき言い切れなかった言葉を吐ききる。


「あ~、しのちゃんね、女の子だから、ね、うん、仕方ないよね」


「はぁ?」

はっきりいえよ。
お前がわかって俺が分かんないなんて、そんなのねぇよ。


俺は起き上がって、神崎の向かいに立った。

睨む俺の両肩をつかんで言う。


「だぁかぁら、しのちゃん、おなか痛いんだって。女の子だから」


ピンときた。


「あ、…そ…そっか…いや、でも!」


それだけで休むなんて!


「うん、なんかな、あとお前に会うのもなんか気まずいらしいよ」

だからメールもできなかったんだって。


小声で響いた声は時として残酷で。


まぁ、気を落とすなよ。
右肩を、ぽんと叩かれた。