【長編】雨とチョコレート



緑色が剥げたフェンスに寄りかかる。
かしゃんと音が響いた。

夏服になったばかりで、まだ肌寒い気もする。


ズズッ


鼻をすすった。

それからずるずると寄りかかったまましゃがみ込む。

神崎は立ったまま空を見ていて、こっからじゃ表情もわからない。


「で、どっから聞いたらいい?」

「…どっから話したらいい?」

「じゃぁ、そうだな。目が、腫れてる理由かな」

俺はふぅっと息を吐いて、ぽつりぽつりと話し始めた。