【長編】雨とチョコレート



わたし、やっぱりだめかも。




しのがいう。


今にも泣きそうな声で。




俺はしのを不安にさせた。



今まで居心地のよかった幼なじみの関係を、俺は自分で粉々にぶち壊した。




「し、の、」




やっと出た声はかすれていて、でもしのには届いていたようで。




「私、れいくんの彼女にはなれなかったね」




ばいばいと手を振って、しのは公園から出て行った。


追いかければ、まだ間に合ったかもしれないのに、俺の足は、膝は、立ち上がれなくなっていた。

無惨にも、どんどん離れて小さくなるしのを、無様に見送るしかなかった。






なんて、



窮屈なんだ。