「…っに!すんだよっ!!」 頭を抱えた金髪頭がガバッと顔を上げる。 それでも、その顔をじっと見つめてやった。 「…莉緒」 楓だと思ったのか勢いよく怒鳴ろうとしていた口が小さく動く。 「ごめん。手、滑った。痛かった?」 嫌みったらしく言った私に?マークを頭上に浮かべる金髪変態野郎。 「何言ってんのお前…」 大丈夫?とでも言いたそうな顔にイラっとする。 「何で…いつも何も言わないのよ!」 その言葉にも答えない金髪。 何か言いたい事があるのに、言えなくて…そんな表情。