あたしの身長を遙かに越している小川くんの声が、あたしの頭に降ってきてあぁ、あたし振られるんだ。
そう思って覚悟した――




「いいけど、」


・・・・・・・・・・・え?

い、いま「いい」って言ったよね!?




「ほ、本当?」


「あぁ」


「あ、ありがとう!」


「ん、」




一瞬だったけど、優しく微笑んだ小川くんをあたしは見逃さなかった。



あ、あたしが小川くんのか、かかか彼女!


夢見てた小川くんのか、彼女になれたんだよね?
ヤバい、超嬉しい!



1人キュンキュン興奮しているあたしを小川くんは殺す気なのか、



「一緒に帰るか?」



そうあたしに手を差し出した。