「こっちに来ても涼といれるじゃない。あの家は人に貸し…「那奈ちゃん、何か勘違いしてる。あたしは、今の生活を、“苦”だとはこれっぽっちも思ってないよ?涼がご飯食べてくれなくても、放課後に自由がなくても、涼が毎回違う女の子を連れ込んでいても、あたしは、あの家で涼と2人で、暮らしたいの!!食べてくれるかわからないご飯作って、学校終わったら真っ直ぐ帰って、家事をして…。あたしは、それでいいの。それで幸せなの!!涼の彼女じゃなくても、ただ涼のそばにいられるだけで、それだけで満足なの!!」
「那美…あんたホントにそれでいいの?こっちに来れば女の子なんか連れ込ませない。今の生活続けたって、傷つくのは那美、あんたなんだよ?」
「いいんだよ、あたしは。それでも涼のそばにいられるなら。だから引っ越しなんて絶対にしないから!!」
「…………わかったわ。那美がそれでいいなら、あたしは何も言わないわ。そのかわり…何かあったら何時だろうと、家に来ていいんだからね?」
「……うん。あたし、帰る。輝君、ごちそうさま」
「あ、あぁ…」
そう言って那美は、帰って行ったー…。
「那奈? 大丈夫かよ?」
「ホント、世話が焼けるわ。あの子たちは。冗談だったのに…クスッ」
引っ越しの話は半分、本気だったけどね。
「涼に何を言ったんだよ?那奈」
「別に? ただカマかけただけよ。“もたもたしてんなよ”って意味を込めて…ね」
「さてと、これが吉と出るか…「凶とでるかは…」
「「わからない」」
これで涼が告るか、
女遊びが酷くなるか。
二つに一つ。
確率は五分五分だけど。
今夜、あの子たちの中で“何か”が、
変わるんじゃない?
良くも悪くも、ね…。

