女装白雪姫

刹那
ヘタレ王子の心の中で
幼い女の子の声が響きました。


「お…お母っさん!
嫌…だよぉ!
行かないでぇー!
ねぇ…返っ事して…よ。」


俺が駆けつけたとき


そんな涙にくれた弱々しい少女の声だけが
耳に入り込んできた。


ヘタレ王子(……俺は…もう…。)


…王子…。