「まあまあ、沙恵ちゃん!
いらっしゃ…!

…ゆ、佑夜っ!?」


「げっ…。」

そうだよ、
1番分かってたじゃん、

顔、まんま佑夜なんだよ…

私のバカ。


おばさんは、留亜に近寄る。


「お、おばさんっ!

違うの…

私の新しい彼氏なの…。」

「佑夜…」

留亜、そんなに辛そうな顔しないで。
さっきまであんなに笑顔だったのに…

「おばさんっ!
違うの!彼はっ!

留亜っ!留亜っていうの!」


「佑夜っ…佑夜!佑夜!」

おばさんは、留亜の肩を強く揺さぶる。

「おばさんっ…やめてっ…!」


バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ!!!

私のバカ…!

人を傷つける天才でしょ…。

大事な人たちが傷ついてく…


『沙恵…自分を責めないで?』

弱々しく笑う彼。

そんな顔…やっぱりロボットなんて思えないよ…

それに

佑夜とぜんっぜん違うよ…


「おばさんっ!

この人は…佑夜より大事な人なんですっ!
確かに佑夜そっくりです。

本人そのものかもしれません。

でも…!

違うところもいっぱいある!

笑うと向日葵みたいな笑顔とか

子どもっぽくて
バカなところとか

私を一途に想ってくれる
ところとか…。

1番佑夜と違うのはっ…

私がいつも、笑顔なんです。
この人といると
私も、笑顔になれるんです。


大事な人なんですっ!」