broken、robot。

『いいの…?』

彼が目を丸くして驚いている。

「だーから、
ロボットだし、
別に襲わないならいいですって
言ってるんです~。」

ただ、気分が変わっただけ。

別に好きとか、
前の彼に似てるからとか、
無理してたから、
とか…

同情じみた気持ちなんて
一切ない。


『わあ、沙恵、ありがとっ♪』

そう言って私に飛びつく。

「や、め、て。

嫌いには、
変わりないんですから。」

『はい…。

でも、沙恵…本当にありがとう。』


「まあ、私も“おちこぼれ”なので私の前では無理、しなくていいですからね。」

何故こんなにも優しい言葉を並べてしまうのだろう。

これじゃまるで気があるみたいだ。

相手にも失礼…。

はあ。
私って本当…根暗。

『じゃあ、沙恵も、俺の前では絶対無理しないこと♪
約束、ね?』

あぁもぅ…
そんな可愛い顔して言うから

そんな変な約束にまで

「…いいよ。」

なんて、言っちゃうじゃない。