先生は病院に運ばれて行った。


あたしは呆然とその場に立ち尽くしたままだった。


「ハル…。帰ろ?」


佳奈の声で、あたしは振り向いた。


佳奈の心配そうな顔。


「佳奈…。あたし…直人を…傷つけちゃった……。」

「ハル…。」

「あたし…のせいだ…。どうしよう………。」


あたしはその場で泣き崩れた。


「ハルっ…!」