アイシング、マイラブソング

だからきっと、

このとき僕は無愛想だったと思う。



「少しなら、いいよ」


「ありがとう」



前と変わらない笑顔をくれた千架。



僕は眉間にしわが寄って

胸がきゅっとなった。




―わざわざウチの学校まで来てなんだろう…


―『やっぱり戻ろう』??


―いや、だから期待するなって…


―やっぱり最後まで俺の心を握ってるんだな、この子は…



変な迷いのせいで黙りこくっていると、千架がつぶやくように言った。





「良かったぁ…まだあって」





「あって…?『まだ学校に居て』良かった、じゃないの?」





「…コレ」





遠慮がちに千架は僕の心臓、そのトナリの第二ボタンを指差した。


その瞬間、

その指で何かスイッチを押されたかのように、心臓が大きくどくんと鳴った。




「…が、まだあって良かった、って」