アイシング、マイラブソング

その日の夜、

僕は無性に千架が恋しくなって

歌のレッスン終わりを見計らって電話した。


なかなか出なくて、

留守番のアナウンスが流れた。


ピーという発信音に切り替わるまで待ち、

諦めて切ろうとしたところで千架が出た。



「千架?気づくの遅かった?」


『うん、ごめんね』


「今日もお疲れさま」


『うん…』


「何か、ホントに疲れてるね」



『今から…会えない?』



千架の誘いに
以心伝心を感じた。



―無性に恋しくなったのは…俺だけじゃないってこと?



「行く!」と即答し、

千架が今から電車で帰ってくるというので地元駅に待ち合わせにした。


僕は制服のまま家のベッドでゴロゴロしていたので、
そのまま自転車をかっ飛ばしていった。