仲直りなんかしちゃったら面倒だしなー・・。

 「紬先輩・・・ごめんなさい。乃亜、余計なこと言っちゃいましたね・・」

 わざと声のトーンを下げて、あたかも自分が悪いかのような演技をする。

 「ううん、乃亜ちゃんは悪くないよ。私が悪いの」

 ムカつく。

 なによ、いい人ぶっちゃって。

 こういう人、嫌い。大っ嫌い。

 全部自分が悪いってすぐ認めたりするとことか、ウザい。

 「あ、そうだ」

 乃亜は紬先輩に、悠斗の弁当箱を渡す。

 「これ・・」

 「悠斗、これ忘れて行っちゃったんです。良かったら渡してくれませんか?」

 「で、でも・・」