「北城さんのバイクに乗っちゃっていいんですか!?」
「は?乗っけちゃダメなわけ?」
「男の人って、好きな人以外は異性を乗せないって…よく言うじゃないですか?」
私にしては大胆発言したつもり
「少女漫画の読みすぎ。だいたいお前は…」
「……」
「異性は異性でも、妹みたいなもんだから。安心しろ」
『妹』この単語を北城さんに言われたのは何回目だろ…
最初のうちは、妹って言われるたびに、嫌われてはないんだろうな~とかプラスに思えたけど
今じゃ、『妹』
この単語を聞くたびに胸が苦しくなる。
「…妹かぁ。親族以外にはなれませんかね?」
「親族以外がいいの?う~ん、そうだなぁ。あっ、友達の妹とか?」
「結局は妹なんですねぇ」
いつまで保つかな?
いつまで君の前で、
こうやって笑ってられるかな?
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「送ってくれてありがとうございました」
「ん、明日は出れると思うから。じゃあな」
何かを考えるって訳でもなくてただたんに、北城さんのバイクが見えなくなるまでボケーッと眺めてた。