「…杉浦さん、時間大丈夫?」
「大丈夫大丈夫。今日はバイトも休みとってあるし」
「2丁目の喫茶店だっけ?よく店に来る客が話してるよ」
「えっ?本当?なんて言ってるの?」
すると柴咲くんは口角をあげてニヤッと笑った。
「イケメンなバイト店員がいるって」
「……!?」
そっそれって、
「北条さんだね?確かにイケメンだったもんなぁ」
楽しげな柴咲くんの表情は、
まるで何かに気づいてるようだった。
「…ねぇ、もしかして…」
「分かりやすいんだよ。好きなんだろ?」
ギッギク
なっなんで分かったんだろう?
態度で現れすぎ?
顔に出てたり!?
「ぶはっ…超うける!俺を誰だと思ってんの。女の心を読むのが仕事だよ?」
「…あっ、そっか」
ホストって…すごいかも
「告らないの?」
柴咲くんがいきなり変なこと言うもんだから、体中が熱くなった
「告白なんて出来ないよ…いつかはしたいけど」
「俺はイケると思うけど?」
「北条さんは私を妹以上には見ないもん。恋愛感情として見られてないの」
「…そんなことないと思うけどなぁ…まぁ、俺としてはラッキーか」
「え?なんか言った?」
「いや、な~んにも」
鈍感な私が気づくのは、
ちょっと後のこと