「ここが柴咲くんの家?」


「そうだよ」



私の目の前にあるのは小さな木造アパート



このアパートにもしかしたらお父さんが…




「やっと着いたね」


「もう遠足も終わったかもな」


もう16時か…


ちづちゃんと望月くんどうなったんだろう




「…行こうか」




柴咲くんに案内されてアパートの部屋の中に入った。



そこは、4畳半ぐらいの広さで、テーブルと布団が無造作にひかれてあり周りにはお酒の瓶や缶などが散らかってた。




「…ごめん。こんな場所で…何か久々な家だ」



「柴咲くん家に帰ってないの?」



「…親父と顔合わせんのやだったから、店に泊まらせてもらってたんだ」




「そうだったんだ」




柴咲くんの家に来たものの、肝心なお父さんの姿がない



「お父さんいないね」



「どうせ、パチンコかな…。待ってればそのうち帰ってくるよ」



…柴咲くんにそう言われてから30分が経とうとしていた



柴咲くんのお父さんは現れない