「とりあえず今は休んで!後でゆっくり話は聞かせてもらうから」
「…あぁ…」
柴咲くんはすぐに目を閉じて、寝息を立てて気持ち良さそうに眠りについた。
「…目、覚ました?」
柴咲くんが眠ってから、北条さんが薬屋さんの袋を両手に下げ帰って来た。
「今ちょうど寝たとこです。北条さん、そんな買って来たんですか?」
「…何が必要かわかんないから片っ端に買ってきた」
北条さんは買って来た物をテーブルの上に出すと、テキパキと柴咲くんの手当てをし出した。
「北条さん、本物の医者みたいですね」
「これぐらいは常識の範囲だぞ?」
いやいや、そんなこと出来るの
頭がいいからに決まってるよ
「―…よし、これで大丈夫だ」
「ありがとうございます。後は私がやりますよ」
そう言って、北条さんから氷の入った袋を取ろうとすると
「お前は家帰れ」
なんて言われた。

