「また遅刻かよ、泰斗はいいよなぁ気楽で」
「俺にだって色々あんだよ」
この班分けになったのには、ちゃんとした理由がある。
2日前の授業の時間に遠足の班決めをしたのですが…―
「班は4人~5人としまぁす」
…4人~5人
このクラスで仲良い女子って、
ちずちゃんくらいしかいないんだけどなぁ
「夏海どうする?他の女子、もうグループ出来上がってんじゃん」
「余ってるとこなくない?いったい、どことくっ付けばいいのかな?」
教室の隅でアワアワしてた私たちに気づいた先生は私たちを呼んだ。
「お前ら、どうした?」
「いや…一緒になるグループがいなくて。2人じゃダメですか?」
ちずちゃんが冷静に答えた。
「あぁ?おかしいな…あっ、望月と柴咲がいるじゃないか」
「はぁ?男子と?」
ちずちゃん…あきらか不機嫌
それもそのはずか
望月くんは、最近うちらに何かとちょっかい出してくるもんだから…
「…望月とか、まぢ無理」
なんて、ちずちゃんが相当苦手になっちゃったみたいで…
「望月は人懐っこいんだよ。まぁ、柴咲もいるし安心できるだろ」
…柴咲くんかぁ
遅刻ばっかで謎な人なんだよね。まぁ、ふたりとも悪い人じゃないんだろうけどさ…
「はいはい、わかりましたよ。…っで、その2人はどこ?」
「柴咲は遅刻。望月はその辺で寝てんだろ」
…なんか、2人とも本当に謎な人物だよね